RiHEART

ヒト(同種)iPS 細胞由来心筋細胞シート

2026年3月に厚生労働省から「薬物治療や侵襲的治療を含む標準治療で効果不十分な虚血性心筋症による重症心不全の治療」を効果・効能として、
条件及び期限付き製造販売承認を取得いたしました。
患者様に一日も早く提供できるよう製造販売後調査に向けた供給体制の整備等を進めてまいります。
リハート
リハート®
心臓表面に直接貼付することで、本品から分泌されるサイトカイン等の効果により心筋の状態が改善する とで、心不全症状・心機能・運動耐容能の改善が期待されます。
リハートについては添付文書をご覧ください。⇒詳細

Our Strengths

当社技術の強み

  • 01
    iPS細胞について
    iPS細胞は、英語では「induced pluripotent stem cells」と表記され、その頭文字をとって「iPS細胞」と呼ばれています。世界で初めてiPS細胞の作製に成功しノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授により名付けられ、日本語名では「人工多能性幹細胞」と呼ばれます。iPS細胞は、ヒトの体細胞に複数の多能性誘導因子を導入し培養することで作製することができ、ほぼ無限に増殖する能力を持つとともに、様々な組織や臓器の細胞に分化する能力を有します。
  • 02
    研究開発の経緯
    当社取締役最高技術責任者であり大阪大学大学院医学系研究科の澤芳樹教授((現)名誉教授)らの研究グループは、京都大学の山中伸弥教授と2008年から共同研究を開始し、ヒトiPS細胞を用いた重症心疾患患者の治療法について研究開発を進めてきました。その間、ヒトiPS細胞由来心筋細胞を用いて、ブタの虚血性心疾患モデル動物の心機能を改善させることに成功し、ヒトiPS細胞由来心筋細胞のサイトカインの解析、レシピエント心筋と電気的・機能的に結合して同期拍動すること等、心機能の改善に関するメカニズムの解析を進めてきました。そして、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)から提供される医療用ヒトiPS細胞ストックを用いて心筋細胞の製造方法を改良することにより、安全性の高い心筋細胞の大量作製及びそのシート化に成功しました。
  • 03
    当社技術の強み
    癌化リスクの軽減
    一般的にiPS細胞は癌化するリスクがあると言われますが、最大の原因はiPS細胞が獲得した無限増殖能であり、様々な細胞へ分化誘導するプロセスにおいて目的の細胞に分化せず、未分化な状態のまま数多く残存すると、それだけ癌化するリスクが高まります。当社では、大阪大学と第一三共株式会社の技術を融合し、複数の工程で構成し最適化された独自技術により、2020年1月よりスタートしている医師主導治験において、現段階において癌化した事象の報告を確認しておりません。

    低い侵襲性
    当社のヒトiPS細胞由来心筋細胞シートは、シート化したヒトiPS細胞由来心筋細胞を患者の心臓の表面に貼付するだけで、穿刺等の心臓に直接的なダメージを与え得る侵襲を伴わないことから、不整脈が発生するリスクを最小限化することを可能にしております。さらに、手術自体もバイパス手術等とは異なり開胸手術ではなく、左肋間に7センチ程度の比較的小さな隙間をあけ、その隙間からシートを挿入するという手術であり、通常のバイパス手術が4時間程度要するのに対し50分程度で完了することが可能で、患者への侵襲を限りなく小さくするとともに執刀医の負担も大幅に軽減されることが期待されます。

    長距離輸送
    凍結細胞の冷凍輸送ではなく、凍結細胞を解凍・培養してシート化した状態のまま通常の温度で輸送した場合でも、シート内の細胞が一定期間生存しており、例えば大阪府箕面市にある当社の商業用細胞培養加工施設「CLiC-1」から東京の医療機関まで新幹線等で輸送することが可能です。また、輸送する際にヒトiPS細胞由来心筋細胞シートを保護する役割を持つ輸送液にも独自の技術を有し、常温で2日程度の期間はシートの形状を保ったまま輸送することが可能となっております。これにより、日本国内全域のヒトiPS細胞由来心筋細胞シートを必要とする医療機関に確実に届けることが可能となっております。さらに、当社が作製するヒトiPS細胞由来心筋細胞シートは、冷凍保存されずにシートの形状を保ったまま医療機関に輸送されるため、受け入れる医療機関側ではシートを軽く洗浄する程度で直ぐに移植可能となるという点で、大きな差別化が図れることとなります。

  • ヒト(同種)iPS 細胞由来心筋細胞シートの製造プロセス
    アカデミアとの共同研究開発を通じて、ヒトiPS細胞由来の心筋細胞を用いた再生医療製品の開発と商業化に不可欠な以下の技術を強みとして有しております。
    • ヒトiPS細胞の安定的な未分化継代培養
    • ヒトiPS細胞の分化誘導、分化細胞作製(特に心筋細胞)
    • ヒトiPS細胞由来心筋細胞の高純度精製と未分化細胞除去
    • ヒトiPS細胞及び分化細胞の分析、特性評価解析法
    プロセス

製造拠点「CLiC-1」

医師主導治験用の細胞製造や将来的な商業用生産、CDMO事業の拠点として、大阪府箕面市において研究施設を一体化した商業用細胞培養加工施設「CLiC-1」を設置し、2020年8月に稼働を開始しました。本施設は、同グレードの清浄度のクリーンブースを複数並列化する等の独自の設計コンセプトに基づく局所制御技術を活用することにより大幅なキャパシティ増加を実現した効率的かつ実効的な最先端の細胞培養加工施設(特許出願済み)であり、製造プロセス開発から商用製造まで一貫して対応可能なワンストップな施設となっております。